【VOL.21】 フローパレットをパーツ化し簡単・低価格にメンテナンス
松山音響メールマガジンでは、企画・開発から製品化されるまで、
お客様の困りごと解決ストーリーをご紹介します。
【 お悩み相談 】
きっかけは、取引先T社 フロー工程の班長からのお悩み相談でした。
今回は、生産で使用しているフローパレットに関するものです。
フローパレットとは
前工程のリフロー時に搭載された部品をはんだの熱から守り
フロー時に搭載すべき部品にのみ効率よくはんだをつけるための治具です。
各社によって呼び名が異なり、
ディップパレット・ウェーブソルダリングパレット・はんだパレット
など呼ばれ方は様々です。
フローパレットの利用の流れは
1)フローパレットに基板をセットする
2)基板に部品を挿入する
3)フラックスを塗布
4)はんだ槽にてはんだ付け
5)基板をフローパレットから取り外す ※1)に戻る
生産ラインの先頭~最後まで移動されますが
最後はフローパレットから基板が取り外され、生産ラインの
先頭に戻して繰り返し使われます。
フローパレットの材質は、一般的に耐熱ガラエポ樹脂を使われており
長期的に繰り返し利用をしていると劣化していきます。
特に劣化が激しい箇所は、搬送レールや生産ラインの繋ぎ目など
直接フローパレットが触れる部分、またフローパレットが汚れた場合に
ワイヤーブラシで擦り洗浄するのも劣化の原因となります。
生産で利用できない状態まで劣化した場合は、新しく製作しなければ
なりません。フローパレットは、1機種の生産で約20~50台程度必要になり
費用・製作期間もかかります。
劣化する度に再製作しなければならず、何とか自社の製造現場で
処置できて費用も安く解消する方法はないのか?
悩んでいました。
【 フローパレット(XY可変式仕様)をパーツ化することで問題解消!! 】
①パレットのレール部をパーツ化 | Before |
After | |
②実装・未実装でマスキング部パーツ化 | |
①フローパレットのレール部をパーツ化へ
劣化・摩耗しやすい部分をパーツ化し必要なところを
交換できるようにしたことでお客様でも必要なときにすぐメンテナンスでき
費用も全体を作り直すよりも低価格に抑えることができました。
②実装・未実装でマスキング部パーツ化へ
フロー実装予定だったが、後工程(手はんだ)などに切り替えする場合や
逆にフロー実装にしたい場合にマスキングプレートを脱着することで
簡単に移行できます。
今回のお悩み相談者様への対応は、①・②でしたが
その他にも、パーツ化することで様々な条件にご対応することができました。
すでに製作済みのフローパレットでも追加加工で対応することもできます。
◆カバーを増設し部品抑え機構を追加することで、手はんだ治具でも利用可能です
松山音響工芸株式会社
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